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コラム・豆知識~形成外科 編

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やけどの話(その2)

前回はやけどの深さについて、I度、II度、III度があるという話、そして、やけどの治療では冷やすことが一番大切であるという話をしました。今回は少し治療に話をしたいと思います。

まず、冷やす方法は、やけどをした直後では、水道水を流しながら冷やすのがよいでしょう。また、手足の場合にはバケツに氷水を入れて冷やすのも簡単でよい方法です。冷やす時間は、最低でも1時間以上は必要です。しかし、実際にはなかなかそれだけの時間は冷やせないので、15~20分くらい冷やして、病院で消毒などの治療をして、家に帰ってからまた冷やすということになります。家に帰ってから冷やす方法としては、氷をビニール袋に入れたものか、保冷剤(アイスノンなど)をタオルなどで包んでやけどの部位に当てるのがよいでしょう。こうして冷やせば痛みも楽になってきます。できれば痛みが軽くなるまで冷やしておく事が大切です。

こうして消毒や軟膏などによる治療を続けていれば、I度のやけどやII度の浅いやけどで、化膿しなければ10~14日までに乾いてしまいます。これ以上かかるやけどは、II度の深いものか、III度のやけどという事になります。こういう深いやけどの場合はそのまま消毒や軟膏で治療して一度乾いても、ケロイドのようなあとが残ってしまいます。また、手や足の場合、とくに子供では皮膚のヒキツレがひどくなり、手や足の運動にも差し支えるようになってしまいます。こうなるともう手術の対象になってしまいます。手術は原則として植皮という方法で行います。これは体の他の部位、たとえばお尻や太もも、足の付け根などから皮膚を取ってきてやけどの部分に移植する方法です。皮膚を取った部分は、縫い合わせるか、そのまま乾燥させて治します。このようにして、やけどの部位を新しい皮膚でおおってやるわけです。

 

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