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コラム・豆知識~形成外科 編
形成外科とは
形成外科というのは、まだまだ知らない方も多く、「形成外科って何をやっている科なの?」と聞かれることも結構あります。そこで今回は形成外科というものについて少し説明したいと思います。
形成外科とは皮膚におけるいろいろな異常、すなわち形や色に関して、これを正常にしていこうという外科なのです。ですから。形成外科の対象になる病気は頭の先から足の先にまで及びます。具体的には外傷、奇形、腫瘍などがあります。
外傷とはケガです。切り傷、ぶつけて切ったキズ、顔の骨の骨折、またヤケドや褥瘡(床ずれ)もあります。
奇形というのは唇裂、口蓋裂、合指症、多趾症、耳の形の異常などがあります。
腫瘍とは「できもの」です。臭いのある分泌物を出す粉瘤、皮膚の下にできる脂肪のかたまりである脂肪腫、イボのような繊維腫、シミのような脂漏性角化症などです。これらが形成外科の対象疾患になります。
そのほか、この分類に入りにくいものとして、爪が食い込んで痛くなる陥入爪、ヤケドやキズの跡である瘢痕や瘢痕拘縮、皮膚の潰瘍などが形成外科の対象になります。また、美容外科というのも形成外科の一分野になります。
そして、その治療の方法として、切除といって切り取ってしまう方法、植皮といって皮膚を移植する方法、皮弁といって脂肪、筋肉などを付けて移植する方法などがあります。
どのようにすれば、これらが早くきれいに治るかを考えるのが形成外科なのです。そのためには手術が必要な事もあります。手術するとキズになります。それをどれだけ目立たないようにするかが形成外科医の役目なのです。